書籍案内
漂泊の俳人 井月の日記
目 次
井月の実像を探る本の出版を喜ぶ 井月顕彰会副会長 竹入弘元
はじめに
一 日記と逸話から井月の実像を探る
1 井月の魅力/2 井月の日記について/3 漂泊の生活を支えたのは強靱な体と精神力だった/4 風狂の酒徒 ―酒こそが井月の活力源―/5 井月は食通だった/6 乞食をしなかった井月/7 「虱井月」は風呂好き/8 井月の服装/9 井月は金持ちの家しか行かなかったか?/10 井月は「ほかいびと」(乞食者)か?/11 井月の買い物/12 四月までつづいた「年始」回り/13 井月の書/14 祭りと井月/15 四徳と井月/16 伊那村・中沢村への道/17 手良における井月/18 お天気任せの風流/19 塩原家への入籍/20 芭蕉への道/21 「無一物」を貫いた井月/22 便利な言葉「千両、千両」/23 怒ることを忘れた男/24 ユーモアセンス/25 井月は礼儀知らずか/26 梅の花が好きだった井月/27 女性観/28 井月の優しさ/29 伊那をこよなく愛した井月/30 伊那谷の人々は最後まで井月を見捨てなかった。
二 人物編
六波羅霞松/呉竹園・馬場凌冬/喜撰楼・向山源八郎/桂月・向山源九郎/有賀月松/橋爪玉斎/柳川・翁杢左衛門/柳哉・飯島幾太郎/正木屋主人山浦山圃/新花・松村傳平/松風・竹村熊吉/中村新六/竹内老人下平可平
三 日記に見る井月晩年の交友
箕輪/南箕輪/手良/美篶/高遠/長谷/伊那(旧伊那町)/東春近/富県/中沢/東伊那/西春近/宮田/赤穂/飯島/中川/松川町/高森町/飯田
四 井月の日記
おわりに/参考文献
著 者
宮原 達明(みやはら たつあき)
1942年長野県上伊那郡手良村生まれ。早稲田大学卒業後、高校の社会科教師として各地で勤務し、平成15年、県立上伊那農業高等学校長を最後に退職。退職後は農業に従事する傍ら、伊那市立手良公民館長、「手良誌」編集副委員長などを務めた。井上井月顕彰会監事。
○ISBN978-4-434-19532-7
漂泊の俳人 井月の日記 日記と逸話から井月の実像を探る
宮原達明/著
2014-08-06 初版発行
A5判 231頁
1,650円
郷土(文化・人物)

在庫なし
井上井月は晩年を伊那の地で過ごし、骨を埋めた。彼の生活ぶりは、全集の日記・略伝及び奇行逸話等によって知られている。著者はそれらを丹念に読み解き、井月と交流のあった家々を実際に訪ねて、伝承や新資料の発掘に努めた。
取材や資料を綴りあわせることで、「来たりもの」井月をおおらかに迎え入れた伊那の人々と、温かな交友を重ねる井月の魅力的な人間像を見事に描き出したのが本書である。
井月が残した日記を中心に、逸話や書簡も交えながら、彼の日常生活や俳友との交流の事実を通して新たな井月像に迫った労作。
信濃毎日新聞(2014年7月10日付)で紹介されました。
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